COLUMN

Lagomの住まいづくり

空間のラインや色を整える設計


マンションの特徴として住戸内には必ずと言っていいほど大きな柱や梁が存在します。

さらに、パイプシャフトや窓の形状など動かせない要素が他にもたくさんあり、それらは室内にいくつもの凹凸面をつくってしまいます。


ではどのように凹凸面をなくし、すっきりとした空間に設計していくのか。

一つの設計手法として、「ラインを整える」方法があります。例えば柱のラインに合わせて収納スペースを設計したり、梁のラインに合わせて天井高さを計画したりします。他にも造作棚や家具の高さ・幅を柱や梁など動かせないラインに合わせて設計していく。ひとつひとつ空間のラインを整えていくことで、すっきりとして、居心地の良い空間に仕上がっていきます。凹凸をなくすと、居心地が良くなるだけでなく、デッドスペースがなくなるため、日々の掃除や片付けも行いやすくなります。デザインを整えることは日々の生活のしやすさにも繋がるのです。


もう一つの設計手法として、「色を整える」方法があります。空間に使う色は大きく分けて以下の二つに分類されます。


一、ベース色  (空間全体の約80%を占める色)

二、アクセント色(空間全体の約20%を占める色)


ベース色は主に、床、壁、天井に使用する色を指します。この色は基本的に23色が原則で、それ以上の色数を使うと空間が洋服のパッチワークのように目がチカチカするような印象を与えてしまいます。また、色味も鮮やかな色よりは彩度の低い落ち着いた色を選択するとすっきりした空間にすることができます。

アクセント色はタイルや造作家具に使用する小さな部分の色を指します。こちらも12色に抑える方が全体の色の統一感がでます。よくアクセント色として鮮やかな色を選択してしまいそうになりますが、あまりおすすめしていません。それは長い人生の中で人の感性は変わってしまうからです。今お気に入りの色も、時間を重ねると、違う色に変ってしまうものです。

Lagomではベース色に無垢の杉の木、クリーム色の珪藻土を使用し、アクセント色に白や黒のタイル、グレーのカーペット、栂の木の家具を使います。素材そのものの色味、風合いを活かし、飽くことなく落ち着いた空間をつくり上げます。