COLUMN

Lagomの住まいづくり

遮音性能「乾式二重床」

 

多くのマンションでは、床の遮音性能について管理規約で制限を設けています。大体どのマンションでも、LL4045等と床の遮音性能が管理規約に定められています。

 

L値には2種類あり、LH値(重量衝撃音)とLL値(軽量衝撃音)があります。

LH値は床スラブ(コンクリート)の厚みや密度で決まってしまうので、リフォームなどでは性能向上を見込むのはむずかしいです。よって実際にリフォームやリノベーションで遮音性能向上させるというのは、LL値で表す軽量衝撃音の軽減ということになります。

 

このL値を基準とした遮音性能等級をLL等級としていましたが、現在は2008年よりこのLL等級での遮音性能を性能表記から『ΔLL(デルタエルエル)等級』という値での遮音性能を評価するように変わりました。

LL等級では試験方法もあいまいで性能値として適していないこともあり、Δ(デルタ)値の方が実際の遮音性能に近いことから商品の性能値として表記されています。

 

しかしこのことを多くの管理組合が知らず、いまだにLL値で管理規約を設定しているので、トラブルになることもしばしばあるようです。


 

共同住宅である以上、1階以外の階上に住んでいる方は下の階への生活音を軽減することを求められます。そこで私たちは乾式二重床という方式で遮音性能を確保しています。床下地をコンクリートスラブから一段高い位置に設定して二重の床にするのです。その上に仕上げ材として30ミリ厚の吉野杉材を貼っていくことで、遮音性能の向上を実現しています。

 

遮音性能の向上はルールを守るという側面が大きいですが、むしろ自分たちのために行うというほうが相応しいのではないかと思います。

下の階の人に気を遣いながら静かに生活をするというストレスは、思った以上にしんどいことだと思います。しっかりした施工を行い安心して普通に過ごすことが出来る住まいの方が、どれだけ心地よいかと思います。

こどもが走り回っても心配ない遮音性能があれば、安心して遊ばせることが出来る。この方が精神衛生上も良いことだと思いませんか。