COLUMN

Lagomの住まいづくり

空気環境向上「建材・換気」

 

Lagomのリノベーションで大事にしていることは、良質な空気環境を整えていくことです。

 

空気環境というのは、湿度や空気の汚染度・CO2濃度などといった目に見えないものがほとんどです。、しかしこれらが住まいの心地よさを大きく左右すということに、気付いていない方々が多いです。

現在では建築物に使用する建材に含まれる化学物質(VOC)が制限され24時間換気設備が義務化されました。しかしそれらは検査方法によって実数値が異なり少しも安全でなかったり、住宅使用者が換気扇を動かさなければ全く意味を成しません。

 

例えば化学物質のうち、使用が禁止されているホルムアルデヒドは1気圧 気温25℃の環境で0.1mg/㎡(0.08ppm)以下とすることと定められています。しかしこの試験にクリアした検体が26℃・27℃とより高温の場所にあった場合はその数値は上がります。つまりその時点で安全ではないということです。現代の日本の夏で25℃以下の場所は存在しません。

そうすると家の中は常に25℃以下に保っておかなければならないわけですが、電気代がいくらかかるか知れず実際には不可能でしょう。

 

水や食べ物に気を使っても、空気に気を使う方がなかなかいないかもしれません。

人は1日に食物を約3kg摂取しますが、空気は約20kgです。食物は臓器で段階的に消化され解毒していきますが、空気は肺で直接血液に溶けます。フィルターが少ない分よりシビアですから、空気こそ最も気にしないといけませんし、マンションの場合は特にそれが如実に表れます。なぜならマンションは木造住宅などに比べ気密性が高いからです。空気が抜けにくいからこそ、悪いものが充満しないようにすることとしっかり換気ができることが求められます。

 

 

Lagomの木のマンションリノベーションでは、内装材の仕上げに奈良県吉野の杉や珪藻土を使います。また自然の木を使った家具や天井材やカウンターなど、全部造作で手作りしています。

住宅を構成する部材には少なからず化学物質を含んでしまいますが、それらの仕様を限りなく少なくします。代わりに珪藻土や杉のフロアVOCを吸着し分解してくれるので、マンションの中での空気環境をとても爽やかにすることができます。またそれぞれの卓越した調湿機能により湿度もコントロールしてくれます。

 

Lagomの使うメソポア珪藻土は、人が心地よいと感じる40%~60%に落ち着かせようとしてくれますし、杉のフロアもカビが発生し始める湿度70%を超えないように吸湿する力があることが分かっています。これらの自然素材が湿度をコントロールしてくれるので、高めの気温でも体感温度が下がります。

例えば気温28℃ 湿度80%のときの体感温度は27.5℃とほぼ気温なりですが、同じ気温で湿度を50%まで下げると体感温度は25.3℃と約3℃も下がります。これは少しの風で涼しく感じる体感です。

 

断熱性能のところでも述べていますが、躯体の断熱性能を高めて室内の湿度環境を整えることで、それまでの室内環境とは雲泥の差に感じられます。これがLagomのマンションが居心地の良い住環境である理由です。

 

また間取りによっても空気環境は整っていきます。窓を開けると南側から北側まで一気に全体に風が流れるように、人も光も空気も通る導線を考えプランニングしています。